『映画の事』

◇ハイスピード

まず、私のハイスピードに対する前知識は

「貴澄の旦那の、旭さんって人が出てくる」

はい。動機はいつもながら不純で安定。で。見終わっての第一印象雑感というと、
「旭さん郁弥くんの旦那さんじゃねぇかよおおおおおお!」
でした。貴澄は、なんというか、生き難そうな子だなぁ、と思いました。多分前にも思ってた気がしますが、お前まだ中学生だろうが、なんでそんなに周りに気を遣うことが自然になっちゃってるんだ、と悲しくもなりましたし。旭さんが鬱陶しがられないように、ゆるく矛先を変えたり、ひとり孤立を作らないようにしたり、緩和材としてばっかり。バスケ部勧誘も挨拶程度で本気でやってないというか、ひとり余りであることを自覚してるぞあの野郎。馬鹿。それぞれの関係に大人の距離感で対応しやがって、この子、本気で誰かが欲しい、ってなった時にはもうその相手には別の大切な人がいて大人しく自分の中にそういう思いを飲み込んでる。誰か、この子にとっての一番でいることを認めさせてやれる誰か、来てくれ、で宗介さんに助け求めそうになった。宗介貴澄傾向。別に絡んでるわけじゃないんですけどね。思いの外旭さんが郁弥くんとバディなのがダメージだったみたいです。いい子達なんですよ、わかってる。わかってるんだ。

相変わらず水中映像綺麗です。あとはるまこは何でか倦怠期の夫婦思いました。雑な感想ですが、作品自体青春の香りが満載の良い作品でした。
偏見かもしれませんが、都会とかではあまりないような、田舎独特の、小学校から中学校まで大体同じ顔を見続ける生活での成長過程みたいな距離感とかも感じられて懐かしくなりました。

他、貴澄やらしー名前のやり取りこれかーと生を見れたし、(膝の上)こっちにおいでーパタパタ可愛いな畜生。

お分かりいただけますか。ほぼ貴澄目当てでいったこの感じ。
貴澄さん、これ今弟生まれて親が弟構い始めて自分へ全てを向けてくれいていた両親が別の方向にベクトルを向けることに対する喪失感とか、お兄ちゃんにならなきゃという責任感とか、ある一種の義務感と戦い中でなかろうか。お母さんの弁当とか、お母さんにとっても良い子であろうとしてる感じがひしひしくるのだが。元はすごく甘えたな子なんだろうと思うけど、それがそればかりではいられなくなったことに対するジレンマを隠した、対応の全てが処世術臭くて、本気のお前を晒してみろよって胸倉掴みたくなる思いでした。うたプリの嶺ちゃんにも大体こんな感じの感情抱いてる。