2010-2-24 04:21
久しぶりの今日は、瓶のオレンジジュースの話をしようと思います。
瓶のオレンジジュースに連想されるものといえば、やっぱり、旅館じゃないでしょうか。
大人はビール、子供はオレンジジュースみたいな決まりが、どこの旅館にもあります。
なんでオレンジジュースで、しかもわざわざ瓶なのかはわかりませんが、なぜだか僕は、あのオレンジジュースの味が、他のどの飲み物の味より忘れられません。
あの瓶のオレンジジュースの明らかに100%ではない安っぽい甘さとか、重たい割にコップに注ぐともう4分の1くらいしか残っていないあの儚さとかを考えると、なんだか胸が苦しくなって、いつだか分からないけど確かに家族やら親戚やらで行ったら旅行での宴会の席を思い出します。
それは逆も然りで、温泉旅行の思い出には、いつもあの瓶のオレンジジュースの味が付いて回ります。
それでも成長というのは残酷なもので、いつしかビールの美味しさを知り、せっかく旅館に来たのだからと周りからもビールをすすめられ、瓶のオレンジジュースを飲む機会はほとんど無くなってしまいました。
それでも忘れられない瓶のオレンジジュースの味は、僕の中の大切な思い出。なんでよりによって瓶のオレンジジュースの味なんだ、とか思って自分のけち臭さや安っぽしを嘆きながら、昔のことを忘れたがらない僕の性格も自分では意外に気に入っていて、ある意味僕らしいとも最近は思えるようになってきた自分を再び嘆くことを繰り返す日々にふと、
誰かを大切に思うことは、本当に幸せなことなんだ
とか思ったんです。
大切なものを忘れたくなくて必死な自分が結局覚えていられたものは、瓶のオレンジジュースの味だけで、実はそれだけでは無かったんですね。
あの安っぽい味だけは、これからも忘れないようにしようと思います。
読んでくれて、ありがとう。
おはよう。