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時かけ

 尚樹が三歳のころの話。

 スーパーの駐車場、車のなかで、親の帰りを待っていた。

 と、スーパーから出てくる見知った人影。
 幼稚園の友人だった。だったが。

 背が高すぎた。

 どう見ても二十代。
 他人のそら似にしても似すぎていた。




 それから二十年。
 尚樹が、車のなかで待っているのは鐘子の帰り。

 スーパーから出てくる見知った人影。

 幼稚園の頃の、友人の姿だった。
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