本当に怖いホラーは二度と観たくないものだけど、なぜか時々観たくなる。この映画もそんなホラーの一つです。

ジョナサン・リバース(マイケル・キートン)の二度目の結婚生活は順調だった。夫婦共に仕事は順調で、前妻との関係も良好。ついには二人目の妻が妊娠する。しかしその直後彼女は行方不明になり―…。
世界中で認識されている電子音声現象を軸に描くサスペンスホラー。


久々に観たけど相変わらずいい映画でした。怖いし謎めいているし最高ですね。私はとても好きな映画です。
個人的には傑作なんですが、AMAZONでは評価が低いんですね。なるほど「よくわからない」か〜。確かに人によってはそうだろうね。
この映画は随分自分で想像して楽しむ余白が多い映画なので、映画に謎解きを求める人には向かないと思います。映画を見て、それを材料に自分なりにあれこれ考えていく。そういう楽しみ方が好きな人には、おすすめできる映画です。

私の見解としては、盲目の霊媒師の言葉がすべてだと思うんですよね。

「死者への接触と干渉は違います。あなたが行ってるのは干渉です」

誰だって遊び半分で覗き見されたら怒るものね。それが攻撃的な人なら尚更だよ。
私は死後の世界を信じていないし、電子音声現象というのもたまたま電子機器に入ったノイズを聞いた側の思い込みでこじつけた類のものだと思っています。でももし、死後の世界が存在するとして、電子音声現象で確認された声が本当に死者の言葉なら、偶然聞きとれた以上の言葉を私たちが引き出そうとするのは、無礼かなと思うんですよね。


でも本当のところはどうなんでしょうね。
トーマス・エジソンの言う“電子生命体”という考えもユニークでおもしろいし、ありえないことじゃないと思うんですけど、電子生命体同士がお互いに通じ合ってある種のコミュニティーを作っているというのも、現実味がないんだよねー。
でも私が信じられないからと言って、絶対そうじゃないとも言い切れないから、考え出すとなかなかおもしろいんだよ。
その考えの発端になるところも、この映画のおもしろいところです。特異な作品だね。

ラストが納得行かなくても、そこまでの怖さやどきどきは本物なので、ホラーが好きな人には一度でいいから観てほしいです。グロいシーンも少ないので、流血が苦手な人でも大丈夫だと思います。



話題:好きな映画・オススメ映画