アルカリ湖の戦いを経、人間とミュータントの共存を達成したかに見えたX-MEN。しかし彼らの元にミュータントの存在を脅かす新薬の情報が入る。その名は“キュア”。ミュータント遺伝子を病気とみなし、病気を治すことができるというものだ。
“病気”というとらえ方に反発するミュータント、また開発を歓迎する一部のミュータントと人間たち、新薬を兵器に使おうと考える政府―…さまざまな思惑が絡まり、ぶつかり、共存の社会を崩壊させる。人々は再び手を取り生きることができるのか?そして新薬の是非は?
ドラマティックに展開されるSFアクション第3弾!

今回は「X-MEN」の3作目を鑑賞。

「まちがった者がハンドルを握ればその人だって危険です」

第1作の精神を受け継いでいるものの、だいぶ雰囲気が違うな…と思っていたら、監督さんが変わったんですね。ブライアン・シンガー氏からブレット・ラトナー氏へ。3作目もかこいいけど、個人的にはブライアン・シンガー版が好きかな。
…とは言っても、やっぱりストーリーもアクションもすっごくいい!きっとそれだけ原作がいいんだね!
“キュア”の登場で揺れ動くミュータントたち…。怒ったり、内心間違ってると思いながら惹かれたり、逃げたり、戸惑ったり…そういう姿は胸を打ちます。ミュータントだけど普通の人間。変わらんなぁ…。

ヒーローものだけどでも、普通と違って善悪の区別がないところはすごい!って思います。敵役として描かれるマグニートー(イアン・マッケラン)だけど、かつてはプロフェッサーX(パトリック・スチュワート)と共闘していたり、チャールズを助けようとする一面を見せたり、やっぱりそんなに悪い人ではなさそう。最後に元に戻れて良かった(*^ ^*)

ジーン(ファムケ・ヤンセン)を守るために能力をコントロールしようとするプロフェッサーXと、それは倫理に反する!と反対するローガン(ヒュー・ジャックマン)。
ミュータント遺伝子を抑えたいと思うミュータントと、ミュータントは病気じゃないからありのままであるべき、と考えるミュータント。
これらのエピソードを見ていると、現実にあることと重なるな…と感じます。例えば死刑反対派と死刑推進派の戦い、それに中絶反対派と中絶容認派の戦い、または嫌煙派と喫煙派の戦いもそうですね。
結局のところ必要なのは“柔軟な倫理感”…。それを得るのは難しいけど、持つ努力はするべきだね。善と悪ではないもの。物事はなんでも、見方によって善で悪だ。

この“倫理”、映画全体を通してテーマになっています。序盤にプロフェッサーXの授業でも言われる。
で、このプロフェッサーXの授業で出てくる寝たきりの男の人がまた…(^^;)そういう再登場するか〜って感じで(笑)
あれ、なんなんですかね?ラストの…。やっぱり彼カムバックってことでいいのか、だとしたら続きあるってことでおk?ってゆーか伏線がさりげなさすぎてびっくりしたわ(^^;)一生懸命見てなかったら気付かなかったw

ま〜とにかくすっごいおもしろいです!見てない人は、ぜひ見てね(*^ ^*)

「まちがった者がハンドルを握ればその人だって危険です」

この映画でハンドルは、力であり、新薬であり、倫理です。私はいつもそれらに対して正しくあれてるかな…?
きっとできてないと思う。だけどできるだけ、がんばりたいな。

しかし…