学校が終わって
今日も今日とて七海と寄り道
前話してたパンケーキ屋さんに来ている
大きいからふたりで1つにした
はやくこないかな〜!
「やっぱり学生多いね〜」
「18時だしね」
私たちみたいな女子高生がたくさん
みんなパンケーキを前に目を輝かせている
あー、あれも美味しそうだ
『お待たせしました〜』
コトッ
目の前に置かれたパンケーキは
ふわふわのパンケーキの上に
クリームがいっぱいあって
イチゴがすごいいっぱい〜!
「いや〜ヤバイ!美味しそう〜!!」
にやにやと口もとが緩んでしまう
あまあまが好きな七海も
目を輝かせている
「早く食べましょ」
「うん!」
ふたりとも興奮気味で口に運んだ
ぱくっ
!!!!!
やっば!めっちゃふわふわうまーーー
無言で2口目を食べる
しあわせの味がする……
ちょっと高いけど
それぐらいの価値があるわ、これ
「うっま!」
「来て良かったわ」
ふたりしてにやにやしている
「いつも口元に付けてるのに、今日は珍しく付けてないのね。残念」
「なっ!そんなことないよ」
思い出してみれば
七海に口元を拭かれてる
思い出があるような、ないような、、
「付けてくれてもいいのよ?はい」
あーん、と
クリームたっぷりのパンケーキが出される
「あーん……んっ!」
ぱくっ
食べる時に七海がフォークを
少し上に上げたせいでクリームが
口についてしまった
やるな...こやつ..!
「クスクス、拭いてあげるわ」
満足げな顔をして私のクリームをとる
指でクリームをすくいとって
ペロリと指を舐めた
「クリームも甘くて美味しい」
「も、もう!普通に食べよ!」
クリームを舐めた七海が
色っぽいというか、艶かしくて
どぎまぎした。
「こうやって放課後に美味しいもの、夜空と食べて喋るの楽しいわ」
「わたしもー!しあわせ(`・ω・´)b」
次は、ジェラートね!って
バイバイした
.
月曜日の朝。
ざわつく教室で静かに本を読む
七海を見つけた
「なーなみちゃん!」
「っわ!」
横から話しかけたら想像以上に
驚かれた
びくっと体を揺らして
眼鏡の奥の目が開かれる
「おはよう!」
「よ、夜空かぁ……おはよう」
びっくりしたなぁって言いながら
本を閉じた
「もう土日で治ったんだね」
「うん、もう元気だわ」
七海はにっこりと頬笑んだ
ん?ってことは……
「風邪ひいたのは二人の秘密だねっ」
こそっと耳に近づいて囁いた
なんかうれしい?かも
「!」
びっくりした顔にしたあとに
にやーと笑った
「な、なにその顔……」
なんだか七海は嬉しそうだ
「二人だけの秘密、ね」
「ん??」
「……お昼が楽しみだわ」
お昼が楽しみなんて
そんなにお腹空いたのかな、
「……?またお昼ね!」
またダルい月曜日の始まりだ
■□■□■□■
キーンコーンカーンコーン、キーンコーンカーンコーン
ガタッ
「おなかすいた!ご、は、ん!」
チャイムがなると七海のもとへ飛んでった
「私、購買行かないと、、夜空はお弁当?」
「うん!ついてく〜」
いつものメロンパンかな?
そう思いながら七海を待った
「……お待たせ」
「じゃあ、屋上行こっか!」
コツ……コツ……
二人で階段を上がって
屋上のドアを開けた
ビュオオオッ……!
「っわ!風強いね!」
「……裏側行けば大丈夫かしら」
「せやな!」
裏側に行ったけどやっぱり風が強い
まぁ、飛ぶ程度じゃないけど
「夜空のおいしそう」
「これ、あげる!あーんして」
「やった!……あーん」
ぱくっ
「どう?」
「おいしいわ、ありがとう」
「お母さん自慢の玉子焼きだからね!」
ふふーんとどや顔をする私
「じゃあ、私のもあげるわ」
スッとメロンパンが目の前に出される
そのまま頬張った
パク
にやにやーと七海が笑っていた
な、なにや……
「ん、おいしいよ」
「でしょう?……夜空、お砂糖いっぱいね」
口の回りが甘そうね、って言って
七海の顔がゆっくり近づいた
.